【日语共读】《解忧杂货店 》共读连载(03)

【日语共读】《解忧杂货店 》共读连载(03)

日语之声 日韩女星 2018-03-15 10:18:08 661


ナミヤ雑貨店の奇跡

解忧杂货店     东野圭吾

在僻静街道旁的一家杂货店,只要写下烦恼投进店前门卷帘门的投信口,第二天就会在店后的牛奶箱里得到回答:因男友身患绝症,年轻女孩月兔在爱情与梦想间徘徊;松冈克郎为了音乐梦想离家漂泊,却在现实中寸步难行;……他们将困惑写成信投进杂货店,奇妙的事情随即不断发生。




((ほこり)(ばら)い、(あらた)めて表紙(ひょうし)を見た。タレントだろうか。若い女性が笑顔で写っている。どこかで見たことがあると思い、じっと(なが)めているうちに気が付いた。母親役(ははおややく)などで、よくドラマに出ている女優だ。現在の年齢(ねんれい)六十代半(ろくじゅうだいなか)ばというところか。

他拍了拍灰尘,再度看着封面。封面上有一个面带笑容的年轻女人。是艺人吗?好像有点眼熟,他看了半天,终于想起是经常在连续剧中演妈妈的女演员,现在差不多六十多岁。

週刊誌(しゅうかんし)裏返(うらがえ)し、発行時期(はっこうじき)を確認した。今から約四十年前の日付(ひづけ)印刷(いんさつ)されていた。そのことを言うと、二人とも()(まる)くした。

他把周刊杂志翻到背面,确认了发行日期,上面印了大约四十年前的日期。他告诉其他两个人时,他们都瞪大了眼睛。

「すげえなあ。その(ごろ)って、どんなことが起きてたんだろ」翔太(しょうた)()く。

「太猛了,不知道那时候发生了甚么事。」翔太问。

敦也はページをめくった体裁(ていさい)は今の週刊誌(しゅうかんし)とほとんど変わらない。

敦也打开杂志,版面设计和目前的周刊杂志没有太大的差别。

「トイレットペーパーや洗剤の()()めでスーパーが大混乱....か。なんかこれ、聞いたことがあるな」

「民众涌入超市抢购卫生纸和洗碗精,造成一片混乱……我好像有听说过。」

「あ、それ知ってる」幸平が言った。「オイルショックって奴だ」

「我知道,」幸平说,「就是那个石油危机啦。」



敦也は目次(もくじ)をさっと眺め、最後にグラビアページを見てから週刊誌を閉じた。アイドルやヌードの写真はなかった。

敦也迅速浏览了目录,最后看了彩页,阖上了杂志。没有偶像照片和裸照。

「この家、いつ(ごろ)まで人が住んでたんだろうな」週刊誌を仏壇(ぶつだん)の引き出しに(もど)し、敦也は室内(しつない)を見回した。「店には少し商品が残っているし、冷蔵庫や洗濯機も残っている。慌てて引っ越したって感じだな」

「这里的住户不知道甚么时候搬走的,」敦也把周刊杂志放回神桌的抽屉,环顾室内,「店里还留下一点商品,冰箱和洗衣机也没有搬走,感觉好像是匆忙搬家。」

夜逃(よに)げだな。間違いない」翔太が断定(だんてい)した。「客が来なくて、借金(しゃっきん)だけが(ふく)らんだ。で、ある夜荷物をまとめてとんずら。まっ、そんなところだろ」

「应该是跑路,八成错不了。」翔太断言,「因为没有客人上门,所以债台高筑,最后在某天晚上收拾行李连夜遁逃。我猜就是这样。」

「かもな」

「可能吧。」

「腹減ったなぁ」幸平が情けない声を出した。「この近くコンビニないかな」

「肚子好饿喔,」幸平没出息地说,「这附近不知道有没有便利商店。」

「あったとしても、行かせないからな」敦也は幸平を(にら)んだ。「朝までは、ここでじっとしているんだ。(ねむ)れば、あっという(あいだ)だ」

「即使有,也不会让你去,」敦也瞪着幸平,「在天亮之前,都要留在这里。只要睡着的话,很快就天亮了。」

幸平は首をすくめ、膝を(かか)えた。「腹が減ると、俺、眠れないんだよなあ」 

幸平缩起脖子,抱着膝盖,「我肚子饿的时候睡不着。」

「それに、この(ほこり)だらけの(たたみ)じゃ、横にも慣れないぜ」翔太がいう。「せめて何か()くものがあればなあ。」

「这里的榻榻米上都是灰尘,根本没办法躺下来,」翔太说,「至少该拿甚么东西垫一下。」


ちょっと待ってろ」そう言って敦也は腰を上げた。懐中電灯(かいちゅうでんとう)を手にし、(おもて)の店に出た。商品棚(ょうひんだな)を照らしながら店内(てんない)移動(いどう)した。ビニールシートのようなものがあれば、と思ったのだ。

「等一下。」敦也说完,站了起来。他拿着手电筒,走去前方的店面。 他照着货架,在店里走来走去,希望能够找到塑料布之类的东西。

筒状(つつじょう)(まる)めに障子紙(しょうじがみ)があった。これを広げれば何とかなるかもしれない。そう思って手を伸ばしかけた時だった。背後で、かすかな物音(ものおと)がした。

有卷成筒状的纸,那是用来糊纸门的纸。只要把纸摊开,可以躺在上面。他正想伸手拿纸卷,背后传来隐约的动静。

ぎくりとして振り返った。何か白いものが、シャッターの手前(てまえ)に置かれた(だん)()()(はこ)に落ちるのが見えた。懐中電灯で箱の中を照らす。どうやら封筒(ふうとう)のようだ。

敦也吓了一跳,回头一看,发现有甚么白色的东西掉在铁卷门前的纸箱内。他用手电筒照了纸箱内,发现是一封信。

一瞬にして、全身の()(さわ)いだ。誰かが郵便口(ゆうびんぐち)から投入(とうにゅう)したのだ。こんな時間に、こんな廃屋に郵便が届くわけがない。つまり、この家の中に敦也たちがいることに気づいた何者かが、彼等(かれら)に何かを知らせてきたということになる。

他全身的血液沸腾起来,有人把信从邮件投递口投进来。三更半夜,邮差不可能来这种废弃屋送信。也就是说,一定是有人发现敦也他们在这栋房子里,所以来向他们通风报信。


敦也は深呼吸(しんこきゅう)をし、郵便投入口(ゆうびんとうにゅうぐち)(ふた)を開いて(おもて)の様子を(うかが)った。もしやパトカーに取り(かこ)まれているのではないかと思ったが、予想に(はん)して外は真っ暗だった。人の気配(けはい)もない。

敦也深呼吸后,打开邮件投递口的盖子,观察外面的情况。他以为外面可能停满了警车,没想到一片漆黑,完全没有任何动静。

少しほっとして、封筒(ふうとう)を拾い上げた。表には何も書かれていない。裏返(うらがえ)すと、丸い文字で「月のウサギ」と書いてあった。それを持って和室に戻った。二人に見せると、どちらも気味悪(きみわる)そうな顔をした。「何だよ、それ。前からあったんじゃないのか」翔太が言った。

他稍稍松了一口气,捡起那封信。信封上没有写任何字,他翻过来一看,发现用圆润的笔迹写着「月亮兔」几个字。他拿着信走回和室,给另外两个人看,他们都露出害怕的表情。「这是怎么回事?会不会之前就留在那里的?」翔太问。

「今、投げ()まれたんだ。この目で見たんだから間違いない。それに、この封筒(ふうとう)を見てみろよ。新しいだろ。前からあったものなら、もっと埃だらけのはずだ」

「我亲眼看到刚才丢进来的,绝对不会错,而且,你看这个信封,不是还很新吗?如果之前就有的话应该没有这么多灰尘。

幸平が大きな身体を(ちぢ)こまらせた。「警察かな….

幸平把高大的身体缩成一团,「会不会是警察……?」

「俺もそう思ったけど、たぶん違う。警察なら、こんなまどろっこしいことはしない」

「我原本也以为是警察,但应该不是,如果是警察,不会做这种蠢事。」



そうだよな、と翔太が(つぶや)いた。「警察が、「月のウサギ」とは名乗(なの)らないよな」

「对啊,」翔太嘀咕,「警察怎么会自称是『月亮兔』。」

「じゃあ、誰なんだよう」幸平が不安そうに黒目(くろめ)(うご)かした。

「那是谁?」幸平不安地转动着眼珠子。

敦也は封筒を見つめた。持った感じでは、中身(なかみ)はかなり分厚(ぶあつ)い。手紙だとすれば、長文(ちょうぶん)のようだ。投入者(とうにゅうしゃ)は、いったい何かを彼らに伝えようとしているのか。

敦也注视着信封,拿在手上时,感觉份量很重。如果是信,应该是一封长信。送信的人到底想告他们什么?

「いや、違うな」彼は(つぶや)いた。「これは俺たち()ての手紙じゃないぞ」

「不,不对,」他嘀咕道,「这不是给我们的信。」

どうして、と尋ねるように二人が同時に敦也を見た。

「考えてみろよ。俺たちがこの家に入ってから、どれだけの時間が経った?ちょっとしたメモならともなく、これだけの手紙を書くとなれば、少なくても三十分やそこらは必要だ」

另外两个人同时看着敦也,似乎在问:「为甚么?」你们想一想,我们走进这个家才多久?如果只是在便条纸上写几行字也就罢了,要写这么长一封信,至少也要三十多分钟。」


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